会社概要の書き方とテンプレート|ホームページに載せる9項目と構成パターン
村上 悠希
Updated:

村上 悠希
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会社概要ページは、企業サイトの中でも訪問者が信頼性を判断する入り口になります。取引先や求職者、投資家は、まず会社の基本情報を確かめてから次の行動に移ることが多いためです。
会社概要ページに載せる項目と記入例つきのテンプレート、構成の選び方、制作の手順をまとめました。ゼロから会社概要ページを作るときや、既存ページを見直すときの確認用としてご活用ください。
会社概要ページとは、企業の基本情報を1ページにまとめて公開するページです。載せるのは、所在地・設立年月日・資本金・代表者名・事業内容といった情報です。これらの情報で、会社が実在し、どんな事業をしているのかを外部に示します。
コーポレートサイトの中では、「企業情報」のまとまりの中心に置かれます。コーポレートサイト全体の目的と構成については、コーポレートサイトとは何かをまとめた記事も参考になります。
ナビゲーションの表記には「会社概要」と「企業情報」のどちらも使われます。企業情報の中に会社概要を置くサイトもあれば、1ページで両方を兼ねるサイトもあります。訪問者が迷わないよう、グローバルナビゲーションやフッターの表記は社内で統一しておきましょう。
業種や規模を問わず載せておきたいのは、次の9項目です。
登記上の商号を正式名称で記載します。アルファベット表記や略称を使っている場合は、英文表記も併記しておくと、海外の取引先や、略称で検索した人にも同じ会社だと伝わります。株式会社・合同会社といった法人形態も省略せずに書きます。
本社の住所と、支社・支店がある場合はその所在地を記載します。郵便番号・ビル名・階数まで書いておくと、取引先が訪問や郵送のときに迷いません。地図を埋め込む場合は、ページの表示速度に影響しないよう、地図の画像を置き、クリックすると地図サービスが開くようにする方法もあります。
設立年月日は、企業の実績年数を示す基本情報です。創業と法人設立の時期が異なる場合は、どちらの日付かが分かるように書き分けます。
資本金は、取引先が与信の判断材料にすることがあります。増資があった場合は、現在の資本金を正しく反映させてください。
代表者の役職と氏名を記載します。株式会社なら代表取締役、合同会社なら代表社員のように、法人形態によって役職名が異なります。読み仮名を併記しておくと、取材や問い合わせのときに表記がぶれにくくなります。経歴やメッセージを別ページで用意している場合はリンクを添えます。
主な事業を箇条書きで示します。社内で使っている事業部名ではなく、外部の読者が理解できる言葉に置き換えてください。製品名を並べるよりも、何を提供している会社なのかが数行で伝わる書き方が向いています。
従業員数は、企業の規模感を伝える指標です。「○○名(○年○月時点)」のように時点を明記しておくと、情報が古くなっても、いつ時点の数字かを読者が判断できます。グループ全体と単体で分けて記載する会社もあります。
会社設立から現在までの主要な出来事を年表形式でまとめます。資本金の変動や拠点の増設、主要サービスのリリースなどが対象です。沿革が長くなる場合は、直近10年を優先するなど情報量を調整します。
電話番号や問い合わせフォームへのリンクを配置します。採用・取材・営業の問い合わせを分けている場合は、それぞれの窓口を明示してください。
基本9項目を、自社の情報に書き換えて使える表にまとめました。記入例は架空の会社のものです。
項目 | 記入例 | 書くときのポイント |
|---|---|---|
法人名 | 株式会社サンプル(Sample Inc.) | 法人形態まで正式名称で書く。アルファベット表記や略称を使っている場合は英文表記も併記する |
所在地 | 〒100-0000 東京都千代田区〇〇1-2-3 〇〇ビル5階 | 郵便番号・ビル名・階数まで書く |
設立年月日 | 2015年4月1日 | 創業日と異なる場合は、どちらの日付かを書き分ける |
資本金 | 1,000万円 | 増資したら、その都度更新する |
代表者名 | 代表取締役 山田 太郎(やまだ たろう) | 役職名は法人形態に合わせ、読み仮名を添える |
事業内容 | Webサイトの企画・制作/業務アプリケーションの開発 | 社内の事業部名ではなく、外部の人に通じる言葉で書く |
従業員数 | 45名(2026年4月時点) | 時点を明記する |
沿革 | 2015年4月 設立/2020年10月 大阪支社を開設 | 主要な出来事を年月つきで並べる |
問い合わせ先 | 03-0000-0000(平日10:00〜18:00)/お問い合わせフォーム | 採用・取材・営業で窓口を分けている場合は、それぞれ書く |
沿革が長くなる場合は、表には主な出来事だけを載せ、年表の全体は表の下や別ページにまとめるとよいでしょう。
基本項目に加えて、業種や企業の性質によっては、掲載しておくと訪問者の判断材料が増える項目があります。
導入実績の社数、取引先の業界内訳、ISO認証やプライバシーマークの取得状況などを載せている会社が目立ちます。取引を検討している企業は、こうした情報を比較の材料にします。実績を社数だけでなく具体的な取り組みとして見せたい場合は、導入事例のページを別に用意し、会社概要からつなぐ方法もあります。事例ページの構成や取材の進め方は、導入事例ページの作り方をまとめた記事で扱っています。
取引銀行や主要取引先を載せるのも、信頼性の裏付けになります。ただし取引先の社名を載せる場合は、事前に相手方の掲載許可を得ておきましょう。
上場企業は、投資家向け情報(IR情報)のページへのリンクや株主構成、監査法人、証券コードなどを掲載します。証券コードは上場の承認時に付与されるため、上場準備中の企業は公表済みの範囲に絞って載せます。IR情報は別ページで詳しく扱い、会社概要ページには概略とリンクを置く構成が一般的です。
ミッション・ビジョン・バリューを会社概要ページに含める会社もあります。基本情報だけでは伝わりにくい事業の方向性を、言葉で示せます。
資格や許認可番号、所属団体、専門分野は、業務の信頼性に直結する情報です。表形式で整理すると、訪問者が確認しやすくなります。
会社概要ページのレイアウトは、おおむね3つのパターンに分けられます。
項目名と内容を2列の表で並べる、最もシンプルな構成です。情報密度が高く、訪問者が必要な項目をすぐに見つけられます。法人名・所在地・資本金といった事実情報が中心のBtoB企業で広く採用されています。スマートフォンでは項目名と値がずれやすいため、画面幅が狭いときは縦積みに切り替わる設計にしておくと安心です。
創業の背景、ビジョン、沿革を文章と写真で見せることに、ページの大半を使う構成です。基本情報は末尾に短くまとめ、企業としての考え方や姿勢を先に伝えます。採用候補者や投資家、パートナーとの関係づくりを重視する企業に向いています。写真が多くなるため、ページ全体の表示速度に注意が必要です。
基本情報の表を主役にしたうえで、ページ上部に代表メッセージや事業のハイライトを短く添える構成です。取引先・求職者・投資家など、幅広い相手に向けて情報を発信したい企業に向いています。
まず、基本9項目をもとに、自社の業種・規模に応じた追加項目を洗い出します。既存の会社案内資料・パンフレット・登記簿謄本などから情報を集めると、項目の漏れを防げます。情報を持っている部署が分かれている場合は、総務・広報・経理のそれぞれに確認を取りましょう。
掲載したい情報の量と、訪問者に伝えたい印象をもとに、テーブル型・ストーリー型・ハイブリッド型のいずれかを選びます。コーポレートサイト全体のトーンと合わせることも大切です。他社の会社概要ページをいくつか見比べると、自社に合うパターンを判断しやすくなります。
項目の順序と見せ方を、ワイヤーフレーム(線と枠だけの設計図)で確認します。テーブル型なら、テンプレートの並びをもとに、訪問者がよく確認する項目を上に寄せるかを決めます。ストーリー型やハイブリッド型なら、先に見せる文章や代表メッセージと、基本情報の表との境目をどこに置くかをここで決めます。
項目ごとの原稿、代表者の写真、オフィスの写真、ロゴなどの素材をそろえます。原稿は社内で複数名のチェックを経てから入稿してください。特に法人名の表記と資本金の数字は、登記情報と食い違いがないか慎重に確認します。所在地は、登記上の本店所在地と実際の本社の住所が異なる場合もあるため、どちらを載せるかを社内で決めておきます。原稿と素材がそろったら、ワイヤーフレームどおりにページを組みます。
公開前に、次の点を確認します。
公開ページの表記が、ステップ4で確認した原稿と一致しているか
電話番号・問い合わせフォームが機能しているか
スマートフォンでの表示が崩れていないか
地図の埋め込みがページの表示速度に影響していないか
検索結果に表示されるページタイトルと説明文(タイトルタグ・メタディスクリプション)が設定されているか
公開後も、組織変更や増資、拠点移転があったときにすぐ更新できる運用体制を作っておきましょう。
ステップ4でそろえた原稿と素材をページに組むには、ノーコードツールを使う方法もあります。社内にエンジニアがいない場合や、更新を社内で済ませたい場合に向いています。アソビューの事例では、非エンジニアでも更新しやすいよう、お知らせや事例の更新エリア以外にも、CMS(管理画面から文字情報を更新できる仕組み)を導入しています。役員の掲載順や会社概要の変更も、ツール上で完結できるようにしたそうです。ここでは、ノーコードWeb制作プラットフォームのStudioを例に流れを紹介します。
まず、Studio Storeで公開されているコーポレートサイト向けテンプレートから、自社の構成に近いものを選びます。白紙から作ることもできますが、テンプレートなら基本的なレイアウトが組み込まれているため、情報を差し替えるところから始められます。含まれるページやCMSの構成はテンプレートによって異なるため、選ぶ段階で確認しておくとあとから作り直さずに済みます。
次に、デザインエディタで基本情報の表を組みます。項目名と内容を2列に並べ、見出しのスタイルを整えます。ストーリー型やハイブリッド型では、この表の上に文章や代表メッセージのブロックを置きます。テーブル型で触れた縦積みへの切り替えは、ブレイクポイント(レイアウトを切り替える画面幅の区切り)ごとに並び方を変えることで組めます。
沿革やお知らせを継続的に更新したい場合は、CMS機能で項目を定義しておくと、原稿を追加するだけでページに反映できます。広報・総務の担当者がデザインに触れずに文字情報だけを更新する運用に向いています。
英文の会社概要が必要な場合、多言語化の専用機能はないため、英語版のページを別に作って切り替えの導線を置くか、外部の翻訳ツールを使います。翻訳ツールの設定や不具合は、Studioの公式サポートの対象外になる点に注意してください。英語版のページを作ると公開ページ数が増えるため、プランごとのページ数上限もあわせて確認が必要です。
会社概要ページは、一度作ると更新を忘れやすいページです。資本金・従業員数・代表者名などが変わってもサイトに反映されず、取引先から指摘されて初めて気づくことがあります。年に1回は棚卸しの時期を決めておき、各項目の更新有無を確認しましょう。更新作業を外注せず社内で回す手順は、ホームページの更新を内製化する方法をまとめた記事で紹介しています。
所在地の「〒」の有無、ビル名の省略、英数字の全角・半角などで表記揺れが起きやすくなります。社内で表記ルールを定め、名刺・パンフレット・サイトで表記をそろえておくと、取引先に雑な印象を与えずに済みます。
パソコンで整っていた表組みが、スマートフォンでは項目名が途中で改行されて読みにくくなることがあります。公開前に実機で確認するか、ブラウザの開発者ツールで複数の画面幅に切り替えて検証してください。
会社概要ページから問い合わせフォームへのリンクがない、または何階層もたどらないと届かないケースがあります。フッターやグローバルナビゲーションの「お問い合わせ」だけに頼らず、会社概要ページの本文中にもリンクを置いておくと、確認を終えた訪問者がそのまま連絡できます。
会社概要ページは、必要な項目がそろっていることと、あとから更新しやすいことの両方が大切です。公開後に誰がいつ更新するかまで決めておくと、情報が古いまま残るのを防げます。
まずは基本9項目と自社に必要な追加項目を洗い出し、情報量に合う構成パターンを選ぶところから始めてください。
広告代理店・SaaS企業を経て、現在はStudioでマーケティングを管掌。
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